【抗うつ薬を飲むと本当に太るのか?】
うつ病の症状には食欲減退や味覚異常、思考力の低下、活動量の低下などがあります。うつ病の症状が出ている時には気分が落ち込んで食事を楽しめなくなる他、空腹を感じなくなり、食事をとらなくても何とも思わなくなってしまうのです。そのため治療を開始し、抗うつ薬の効果が出てくるとうつ症状が改善されて食欲が出てきて、その結果として太ってしまう ということもあります。また、抗うつ薬の種類によっては食欲亢進などの副作用があるものもあります。
その他、うつ病の症状として睡眠障害が現れる事が多くありますが、睡眠障害からホルモンバランスが乱れて太りやすくなってしまった と言うことも考えられます。
【太りやすい可能性のある抗うつ薬】
抗うつ薬には『三環系・四環系』『SSRI』『SNRI』など種類がいくつかあり、その中でも三環系・四環系の薬の副作用に食欲亢進が現れることがあります。
お薬は症状や状態に合わせて処方されています。体重増加が気になるときは主治医に相談して下さい。可能であれば薬剤調整を行いますが、急性期では治療が優先されます。
【心療内科通院中の方の体重増加への対策】
まずは、自分の適正体重を知っておくことも大切です。
適正体重=(身長m)2×22
例)身長160cmの人だと、適正体重は約56kg と言うことになります
自分の適正体重を知って、健康的な身体づくりに取り組みましょう。
体重増加への対策の基本は 『規則正しい生活』と『バランスの良い食事を心がけること』です。
とは言っても、急性期(病気になり始めの時期)は休息が最優先になります。
症状が安定してきて、医師から活動量を増やすように言われたら、昼間に散歩をしたり、図書館や気晴らしに出かけたりして、日中の活動量を徐々に増やしていきましょう。くれぐれも初めから100%を目指さずに徐々に活動量を増やしていくことがポイントです。
また、早めに床に就くことも大切です。睡眠時間が短いとホルモンバランスが乱れて太りやすくなります。
活動のリズムを整える事は自分の体調の変化にも気付きやすくなります。
バランスの良い食事は、農林水産省の食事バランスガイドを参考にしてみましょう。毎食完璧に摂る事は意識せずに、1日分、3日分などその中でバランスが整うように摂ると良いですね。